塾講師のバイトは時間外労働が多くて大変?時間外労働を減らす3つの方法

私は大学時代に4年間ほど個別指導塾の講師のバイトをしておりました。

大変・きついと思う場面もあったわけですが、4年間辞めようと思わずに勤められたポイントを紹介していきたいと思います。

ここで紹介する方法は、個別指導塾や家庭教師などの少人数を相手にする場合に特に有効な方法になっています。

一応、多人数の生徒を教えるタイプの塾講師でも活用できるものもあるので、興味のある方は進めていっても多少は役立つかな~と思ってます。

塾講師のバイトが大変・きつい点

自分の経験とネットを調べてみるとざっとでてくるのが以下の点。

  • 時間外労働が多い(授業の予習、準備、質疑応答)
  • 責任が大きい(生徒の一生に関わってくる)
  • 一度始めると辞めにくい
  • 生徒のテスト前に講師の重要案件が重なると休みにくい
  • 成績が上がらない
  • 授業キャンセル時の補償がない(突然のドタキャンあり)

・・・様々な理由がありますが、比較的コントロールしやすい、時間外労働に絞って対策を紹介していきます。

 

時間外労働が多いに対する対処方法

残念ながら、どのようにコントロールしても時間外労働が発生するのはほぼ間違いありません。

そもそも、年配の経営者の方は当たり前という考えがしみついている人も多いので、時間外労働とも思っていないことが多々あります。

まあ、そんなことを愚痴っても仕方がないので話を進めていきます。

時間外労働を減らす具体的な方法は以下の3つ。

すでにバイトを始めている人は実践しにくい方法もありますがご容赦お願いします。

上から順に戦略的要素が強いものになっています。

  • 自分の担当範囲をしぼる(スペシャリストになる)
  • 授業の進め方を決めて、時間外労働を減らす
  • 塾に提出する資料の作り方(親に報告用)

では、さっそくみていきましょう。

自分の担当範囲をしぼる(スペシャリストになる)

問題解決方法の1つ目はスペシャリスト(担当範囲を明確に、その範囲から逸脱しない)になるということです。

自分のやるべき範囲を絞っていないと私のようなことになります(塾の中で一番無茶ぶりされることが多かったのは私の授業だったと思います)。

ここでは私の場合を例に挙げてみましょう。

始めた当初は中学生の理科、数学だけを担当していたのですが、あっという間に英語を除く4教科(国、数、社、理)に拡大。さらに1年後には、高校生の数学と物理まで受け持つことになりました。

まあ、ここまでは一般的にある塾講師の範囲内といえます(理数系ではいった人が国語や社会を教えるのは微妙だと思いますがw)

しかし、混沌のスタイルは徐々に拡大し以下のことも実施。

  • 入試面接の練習および文章の作成w
  • 読書感想文の手伝い(文章を読むのがめんどくさいという理由で最終的に漫画で作成)。
  • 関数電卓による絵をつくる宿題(最終的に水平線に沈む朝日という雑なもので提出させました)。

とまあ、塾講師がやること?と思うことがいくつもありますが気にしないように!。

ここまでは、学校のことに関係するだけまだましですw。

最終的には自動車学校の筆記テスト勉強もしていたというフリーダムぶりです。

このように要求が際限なく広がるので、自分の守備範囲を事前に決めておきましょう。

塾選びも重要

自分のやるべき範囲を絞らないと担当範囲が拡大し続けることは分かったと思います(特に押しに弱い、お人よしは特に注意)。

では、どのように自分の担当範囲をしぼっていくかを考えていきます。

まず一番最初範囲を絞るのは塾選びからです。

この塾選びですが、何も考えずにいくとかなーり幅広い範囲を受けもつことになる可能性があるので注意が必要。

 

さて、突然ですが、質問です。

高校受検のための塾と〇〇高校受験のための塾では、時間外労働が少ないでしょうか?

答えは〇〇高校受験のための塾(絶対とはいえませんけど)。

その理由は主に2つ(他にもいっぱいあるとは思うが)。

  1. 生徒の偏差値がある程度均一になり、理解力の程度もある程度均一になる
  2. テスト対策のための問題集等が絞り込めるため

その内容をざっくりとみていきます。

理解力がある程度絞りこめる

理解力なんて、個人個人で違うから、あてにならないと思っている方。・・・ズバリその通りです。

というのも、個人のバックボーン・経験、興味の対象が違うので、問題解決のとっかかり(フック)がそれぞれ異なります。そのため、理解力にが大きく異なっていることは間違いありません。

しかし、学校のテストの点数が学年トップの生徒と学年最下位の生徒では問題を理解する土台の知識(勉強に必要な)が大きくことなります。

勉強ができるできないなんて、塾生徒を受け持つときに断ればいいと思うかもしれませんが、、残念ながらそうはうまくいきません。

人でが足りなければ、駆り出されるのがバイトの宿命(残念?ですが)。

塾を選ぶ段階である程度、成績の幅を限定することで、無茶ぶりされたさいのリスクを最小限にすることができます。

 

問題集が絞りこめる

工業高等専門学校と公立高校を入試に関して具体的にあげていく(私が高専出身でなおかつ中学3年生を多くみていたため)。

工業高等専門学校の入試問題は基本選択式であり、公立高校の問題傾向(記述式)とは大きくことなる。

そのため、高専を受ける学生と公立高校をうける生徒を持つと2種類の入試対策が必要になってくる。

結果、事前の準備や予習が多く必要(講師の)になり、時間外労働が増える。

有名私立高校等でも同様のことが発生するため、できる限り絞り込みしたほうがいい(問題のレベルがあがるので、教師がそのレベルに楽についていけるのは必須だが)。

受け持つ生徒は学校・学年・教科・偏差値(点数)で絞る

塾選びで大まかな絞り込みを行った後は塾内での話。

塾選び同様に教科、学年、生徒の偏差値など限りなく絞っていくことで、準備等が不要になる(スペシャリストを目指す)。

極端な話、以下の生徒しかもたない(一例)と決めると滅茶苦茶楽になる。

  • A中学の生徒しかもたない
  • 2年生のしか授業をしない
  • 理科のみ
  • 偏差値が50±3におさまる成績の人

学校を統一することで授業の進むスピードがある程度均一化され、宿題も同じになる(同じ先生ならまったく同じ問題をだす)ので、準備はほぼひとつになり使い回しができやすくなる。(修学旅行等の学校イベントによるコマの抜けなどもなくなるメリットも発生)

また、1年後も同一の条件で生徒を持てば、準備もほぼ不要になる(去年のものがそのまま利用できる・・・学校教育が変わらなければという前提ですが)。

ちなみに偏差値の絞ることに関しては、理想である。現実的には塾の込み具合や先生の在籍数にも作用されるので、崩れる可能性が高い。

逆にいうとその他のことは比較的実現しやすいともいえますが・・。

注意点
受け持つ範囲を絞りすぎると持てる生徒さんの数が極端に減っていくので注意。がっつりとお金を稼ぎたい人はそのあたりのバランスを考えましょう。

授業の進め方を決めて、時間外労働を減らす

学校の授業等の質疑応答は授業の序盤に行い、残り15分は今日授業の振り返り

個別指導塾や家庭教師の場合は特に有効なこの方法。

進学塾、補習塾にかかわらず生徒からの質疑応答(学校でわからなかったこと等)は授業の序盤に行う。

その理由は、終盤にきかれて、授業内で対応できないことを防ぐため(時間外の対応になってしまう可能性が高い)。ちなみにこの際、常に次回やったプリントを用意しておくよい(問題を解く時間が稼げるため)。

また、終盤15分程度は今日の振り返りを行う。最後までしっかり問題を解くのではなく、今日やったことを振り返り、宿題等の進め方などをレクチャーする。そうすることで、終盤の質疑応答が格段に減り、時間外対応が減る。

それでも質問があった場合は時間までの宿題にするか(講師への宿題)、その場で対応するか判断する。問題のレベルによって解説に必要な時間が大きくことなるので、ヒントだけ教えて、”次回の授業で解説するね”といって次回の授業にしてもいいだろう。

余談だが、宿題をお持ち帰りする場合は、他の生徒の授業で使う問題(コピー等は必要だが)にしてしまい、他の生徒さんに解かせてもいい(その回答をコピーしてもっていけばいい)

このように臨機応変に対応し、授業の時間内(その生徒の時間でなくてもよい)で解決することを目指そう。

授業の進め方次第で時間外対応の時間はいくらでも削られる。

塾に提出する資料の作り方(親に報告用)

塾講師をしていると必ずといって間違いなく発生するのが、学期末単位での両親への報告。

塾によってはフォーマットが決まっているところもあるが、私はこの1枚を別途用意していた。

わざわざ仕事を増やすなんてと考えている方もいるとは思いますが、いくつかの理由により作成することにしてました。

  • 時間がほぼかからない
  • 生徒のやる気につながる
  • 保身のため(成績があがらなかったための)

運用上工夫が必要ですが、効果はあったと思います(そのうち、運用のコツなんかも紹介していこうか考え中です)

時間がほぼかからない

授業中に宿題を確認し、カラーペンでチェックをつける

・・・行う作業はたったこれだけ。授業外にやるわけではないので、時間外労働になることはない。

生徒のやる気につながる(人もいる)

ようはスタンプラリーと同じ、やった分だけ貯まっていくので、楽しくなってきます。

自分で達成した場合、マーカーを引くので達成感がしっかり味わえます。

また、一目で達成率もわかるので、月ごとの達成具合もしっかりわかります。

ちなみに実施にあたりこんな感じで行っていました。

運用のコツ、宿題のルール

  1. 宿題は1日1問
  2. 宿題の問題は生徒に選ばせる
  3. 実施する日付をプリントに記入
  4. 生徒は問題を解いた日の日付を書く
  5. 書かれた日付の分だけチェック(マーカーをつける)

宿題をやってくる生徒が少なかったので、ざくっとスタート。
宿題をする癖がついたら、正答した場合にもチェックを入れるなど柔軟に対応。

まあ、あせらずじっくりやるのが基本です。

保身のため

授業以外の時間が大事!というのは親も認識している人が多いです。

しかし、実際にどれくらい家で宿題をしているかを認識していません。

 

これだけ宿題を出していますが、これだけしかしていませんと親に数値で説明できます。

また、しっかりまとめることで、塾長の評価もあがります(あがったところで時給はあがらないですがw)。

最後に

時間外労働を減らす3つの方法は以下の通り。

  • 自分の担当範囲をしぼる(スペシャリストになる)
  • 授業の進め方を決めて、時間外労働を減らす
  • 塾に提出する資料の作り方(親に報告用)

工夫次第では時間外労働を減らすことも可能なのでぜひ実践してみてください。

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